防犯カメラの耐用年数は?国税庁が定める基準も紹介
防犯カメラを設置するにあたり、気になるのが耐用年数です。
詳細がわからず困っている方が多いと考えられます。
防犯カメラの耐用年数には二つの意味があります。
それぞれの概要を理解して、使い分けることが大切です。
ここでは、防犯カメラの耐用年数、耐用年数と寿命の違いを解説するとともに、防犯カメラの寿命に影響を与える要素、防犯カメラの寿命を延ばすための点検ポイントを紹介します。
防犯カメラの設置を検討している方にとって参考になる内容です。
以下の記事では、防犯カメラを設置する際に意識したいポイントや注意点をまとめています。あわせて参考にしてください。
関連記事:防犯カメラを設置する際のポイントと注意点を徹底解説!
防犯カメラの耐用年数とは?
防犯カメラの耐用年数は、以下の2つに分かれます。
【耐用年数】
- 法律上の耐用年数
- カメラとしての耐用年数
一般的に、耐用年数という場合は「法律上の耐用年数」を指します。
法律上の耐用年数は、減価償却資産を使用できる年数です。
減価償却資産は、「時の経過などにより価値が減少する資産と言えます。
この特徴を踏まえて、課税の対象になる所得を計算する際に、減価償却資産は当該資産を使用できる期間にわたり、取得に要した金額を分割して必要経費として計上します。
ここでいう「当該資産を使用できる期間」が法律上の耐用年数(=法定耐用年数)です。
防犯カメラも、一定の条件を満たす場合は減価償却資産に分類されます。
防犯カメラの法定耐用年数は何年に設定されているか確認しましょう。
具体的な耐用年数は、防犯カメラの種類で異なります。
詳細は以下に示します。
種類 | 法定耐用年数 |
---|---|
監視システムの一部ではない防犯カメラ | 5年 |
監視システムの一部として設置される防犯カメラ | 6年 |
災害を知らせる機能がついている防犯カメラ | 8年 |
監視システムの一部として設置される防犯カメラは「事務機器及び通信機器」、監視システムの一部ではない防犯カメラは「カメラ」、災害を知らせる機能がついている防犯カメラは「災害報知設備」として扱われるため、同じ防犯カメラであっても法定耐用年数は異なります。
しかし、上記の条件だけで正確な法定耐用年数を判断できるわけではありません。
個別の耐用年数については、税務署や税理士に相談して確認してください。
出典:国税庁「No.2100 減価償却のあらまし」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2100.htm
出典:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/pdf/2100_01.pdf
防犯カメラの寿命と耐用年数の違い
前述の通り、防犯カメラの耐用年数は「法律上の耐用年数」と「カメラとしての耐用年数」に分かれます。
法律上の耐用年数は減価償却資産を使用できる年数(=法定耐用年数)、カメラとしての耐用年数はメーカーが定める防犯カメラの耐用年数です。
法定耐用年数とメーカーが定める耐用年数は異なります。
メーカーが定める耐用年数は、メーカーが想定している「製品を使用できる期間」と言えるでしょう。
したがって、防犯カメラの「寿命」と言い換えることもできます。
一般的に想定されている防犯カメラの「寿命」は5年程度です。
しかし、実際の寿命(防犯カメラを使い続けられる期間)は、使用する環境や点検、メンテナンスの頻度などにより大きく異なります。
2~3年で壊れる場合もあれば、10年以上にわたり使い続けられる場合もあります。
防犯カメラの耐用年数を左右する要素
防犯カメラの耐用年数(実際の寿命)は、さまざまな要素で変動します。
影響を与えやすい要素として、以下の点が挙げられます。
【耐用年数に影響を与えやすい要素】
- 設置場所
- 防犯カメラの特徴
- 点検の頻度
これらの要素について解説します。
設置場所
設置場所により、防犯カメラの耐用年数(実際の寿命)は大きく変動する可能性があります。
基本的には、直射日光が当たる環境、温度変化が大きい環境、風雨にさらされる環境に設置すると、耐用年数は短くなる傾向があります。
屋外に設置している防犯カメラよりも、屋内に設置している防犯カメラの方が、長く使用できるケースが多いと考えられます。
防犯カメラの特徴
防犯カメラの特徴も、耐用年数(実際の寿命)に影響を与えます。
特徴によって、想定される使用環境が異なるためです。
例えば、屋内での使用を想定している防犯カメラを屋外で使用すると、耐用年数が短くなる可能性があります。
屋外で使用する場合は、風雨にさらされることを想定している製品を選ぶことが大切です。
業者に防犯カメラの選定や設置を依頼しない場合は、設置場所と特徴を照らし合わせてから製品を選ぶことが重要です。
点検の頻度
点検の頻度も、防犯カメラの耐用年数(実際の寿命)に影響を与えます。
長期にわたり点検を怠ると、小さなトラブルが大きなトラブルに発展する可能性があるためです。
例えば、小さな傷が徐々に大きくなり、故障につながることも考えられます。
定期的な点検を行うことが大切です。
監視カメラを長持ちさせるための点検項目
防犯カメラの点検はどのように行うのが良いでしょうか。
基本的な点検項目を紹介します。
カメラの本体
カメラ本体の基本的な点検項目は以下の通りです。
【点検項目】
- カバーの傷・汚れ
- レンズの傷・汚れ
- 動作の異常
- 取付部の異常
カバーやレンズに塵や埃が溜まっている場合は、エアダスターで吹き飛ばすか、柔らかい布で拭いて取り除きます。
動作や取付部に異常がないことも確認しておくことが重要です。
レコーダー
レコーダーの基本的な点検項目は以下の通りですので、ご確認ください。
【点検項目】
- レコーダーの傷・汚れ
- 日時の誤り
- 映像の異常
- 録画ランプの点灯
以上を確認して、レコーダーが正常に稼働していることを確かめます。
ケーブル
ケーブルの基本的な点検項目は以下の通りです。
【点検項目】
- 配線の傷・汚れ
- 配線の断線
- 取付部の異常
ケーブルにトラブルが発生すると、カメラやレコーダーが正常でも映像を記録できません。
以上の項目を中心に、点検を行っておくことが重要です。
防犯カメラの耐用年数はケースで異なる
ここでは、防犯カメラの耐用年数について解説しました。
防犯カメラの耐用年数は、法定耐用年数とメーカーが定める耐用年数に分かれます。
実際に使用できる期間は、さまざまな要素で変動します。
長く使い続けたい場合は、設置場所にあわせて防犯カメラを選び、定期的に点検、メンテナンスを行うことが大切です。
そのほかにも防犯カメラを設置する際のポイントや注意点を以下の記事でまとめて紹介しています。
気になる方はぜひご覧ください。
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用途に合わせた機器をご提案するとともに、施工後もサポートいたします。
監修者
代表取締役社長 川口
<資格>
第2種電気工事士
<略歴>
2006年 Scotch College Adeladeを卒業後に帰国し、東証一部上場企業の営業代行会社を立ち上げる。2010年にフリーウェイズネットワーク株式会社へ中途入社し現在に至る。
<代表メッセージ>
弊社は2009年の創業以来、セキュリティを通じてお客様に安心安全を提供することを使命として歩んでまいりました。
社会を取り巻く現状は急速に変化しており、安全安心の課題も見受けられます。
弊社はこのような変化に迅速に対応すべく最先端の知識を習得し、社会に貢献できる企業として、今後とも邁進してまいります。