防犯カメラを選ぶ基準 IP規格について
これからの時期は特に注意
四国では梅雨入りが宣言され、関東もいよいよジメジメとした季節がやってまいります。
曇りがちになり、気圧の変化なので体調を崩される方もいらっしゃると思います。入浴やマッサージなどでそのような気象病にも、対応しなければなりません。
防犯カメラにも雨風に対応しているものと、そうでないものがございます。
防犯カメラを屋外に設置する際には、その点に注意しなければ十分な効果を発揮できないどころか、無駄な買い物になってしまいます。
今回は、防犯カメラのIP規格についてご紹介いたします。
屋外に設置する際にはIP規格を参考に
屋外に防犯カメラを設置する際に気をつけなければならないのは、IP規格が一つの指標になります。
IP規格とはIEC(InterNational Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)によって定められた、防塵・防水性能を表す規格です。
IP+2桁の数字で表されます。1桁目にはチリやホコリなど異物の侵入に対する保護の度合いを、0~6の7段階で評価します。
2桁目は水の侵入に対する保護の度合いを、0~8の9段階で表示します。
このようなIP規格は防犯カメラを選ぶ際の一つの指標になります。
ですが、インターネット通販の書き込みを見ますと、IP規格をクリアしていても、曇ってしまって映像が思うように映らないことや、水滴がレンズについてしまうなどの不具合があるようです。
基本的にはIP66が屋外対応の目安となっております。
IP規格表1 【人体・固形物体に対する保護】
等級 | 人体・固形物体に対する保護 |
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保護の程度 | テスト方法 | ||
IP0□ | 保護なし | テストなし | |
IP1□ | 手の接近からの保護 | 直径50mm以上の固形物体 (手など)が内部に侵入しない | |
IP2□ | 指の接近からの保護 | 直径12mm以上の固形物体 (指など)が内部に侵入しない | |
IP3□ | 工具の先端からの保護 | 直径2.5mm以上の工具先端や 固形物体が内部に侵入しない | |
IP4□ | ワイヤーなどからの保護 | 直径1.0mm以上のワイヤーや 固形物体が内部に侵入しない | |
IP5□ | 粉塵などからの保護 | 機器の正常な作動に支障をきたしたり、 安全を損なう程の料の粉塵が内部に侵入しない | |
IP6□ | 完全な防塵構造 | 粉塵の侵入が完全に防護されている |
IP規格表2 【水の侵入に対する保護】
等級 | 水の侵入に対する保護 |
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保護の程度 | テスト方法 | |
IP□0 | 水の侵入に対しては 特に保護されていない | テストなし |
IP□1 | 垂直に落ちてくる水滴に よって有害な影響を受けない | 200mmの高さより 3~5mm/分の水滴、10分 |
IP□2 | 垂直より左右15°いないからの 降雨によって有害な影響を受けない | 200mmの高さより15°の範囲 3~5mm/分の水滴、10分 |
IP□3 | 垂直より左右60°以内からの 降雨によって有害な影響を受けない | 200mmの高さより60°の範囲 10L/分の放水、10分 |
IP□4 | いかなる方向からの水の飛沫に よっても有害な影響をうけない | 300~500mmの高さより 全方位に10L/分の放水、10分 |
IP□5 | いかなる方向からの水の直接噴流 によっても有害な影響を受けない | 3mの距離から全方向に 12.5L/分・30kpaの噴流水、3分 |
IP□6 | いかなる方向からの水の直接 噴流によっても有害な影響を受けない | 3mの距離から全方向に100L/分・100kpaの噴流水、3分 |
IP□7 | 規程の圧力、時間で水中に没しても水が侵入しない | 水面下・15cm~1m、30分間 |
IP□8 | 水面下での使用が可能 | メーカーと機器の仕様者感の取り決めによる |
コネクター部分も注意
コネクター部分も注意しなければなりません。
コードやコネクター部分がむき出しになっている状態で雨が降ると、段々と劣化していきます。
屋外対応のプラボックスや、PF管などでコードを収納しないといけません。
また、コネクター部分にビニールテープを巻くと、内部に侵入した水滴をガードできますし、コードが抜けてしまうのを防ぐことが可能です。
他にも注意点
上記のようなIP規格をクリアしていても、屋外で使えるとは限りません。
屋外で使用する際に注意しなければならないのは、夜間も撮影が可能かどうかです。
IR照明や高感度カメラなど、夜間でも撮影できるかどうかは、非常に重要な点になります。
まとめ
防犯カメラを選ぶ際に、IP規格を確認することは非常に重要です。
IP66が屋外対応の目安になっており、コードやコネクター部分にも注意が必要です。
ご自身でカメラを設置する際も、業者にカメラを設置する際も、このような知識をつけて置くことが、非常に大切なことです。